大判例

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東京地方裁判所 昭和44年(借チ)1027号 決定

以下は、判例タイムズに掲載された記事をそのまま収録しています。オリジナルの判決文ではありません。

〔決定理由〕本件申立の要旨は、「申立人は相手方から東京都北区神谷一丁目三一番五宅地770.84平方米、同三一番七宅地611.57平方米のうち132.23平方米(四〇坪)を普通建物所有の目的で賃借し、同地上に建物を所有しているが、右建物の改築を計画したところ建築請負人から地主の承諾書がなければ着工できないと言われたので相手方に承諾を求めたがこれを拒絶されたので本件申立に及んだ」というのである。

ところで右賃貸借契約に建物増築を制限する旨の約定がないことについては当事者双方の陳述が一致し、右契約につき作成された賃貸借契約書によつても、そのような約定はないことが認められる。

してみれば申立人が普通建物の範囲内で増改築をするについては契約上の制限はなく、相手方の承諾を必要としない。本件において相手方が承諾書の捺印に協力しないのは、相手方が返地を希望しているからに過ぎず、増改築について契約違反の責任を追及することができないことは相手方も認めているところである。

したがつて、本件申立は申立の利益がないからこれを却下することとする。(白石悦穂)

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